March 28, 2011

「安全」な放射能はない(抄訳)

Mar 27, 2011
"Safe" Radiation is a Lethal TMI Lie
の抄訳を試みました。

省略箇所は記載してあります。筆者は原発反対運動家であり、背景調査をしたところ、チェルノブイリ原発事故について、妊婦へのエックス線照射についてなど、不正確と思われる記述も散見されたため、末尾に参考サイトを追加しました。立場によって記述、数値等違う場合がありますので、各自ご判断をお願いします。

なお、あくまでも「胎児、乳幼児、妊娠を希望する人、高齢者」に対する警告であり、この記事の警告内容では、幼児〜中年については一切触れていません。(ただし、アメリカでのヨウ化カリウム配布については「全国民」となっています)

(翻訳/文責:池上陽子)


******以下、抄訳です。******

「安全な」放射線はスリーマイル島の致命的な嘘


安全な被ばく量などない*1

妊婦にエックス線照射などしない*2

いかなる空気中の放射性物質も死をもたらす


福島で少なくとも3つの原子炉と燃料プールが壊滅的な状態になり、放射線量が急激に上がり、空気中や水にも大量に放出されている中、我々は最悪の事態を覚悟しなくてはならない。

放射性降下物について「安全」とか「それほど影響はない」という説明を聞くが、いったい「誰にとって安全なのか」「どんな人間にとってそれほど影響がないのか」よく考えてほしい。

メディアがどんなに大丈夫だと言っても、それらが受精卵、胎児、乳幼児、高齢者、そして未来の母親に接触すれば非常に危険である。
(http://nukefree.org/arnie-gundersen-radiation-dangers 英語)

どんなに被ばく量が少なくても、卵巣内の卵子、受精卵、胎児、乳幼児、また身体の弱っている高齢者は、最小限度の放射線の攻撃に対しても防御するすべをもたないからだ。

科学的に「安全な」しきい値など見つかっていないし、これからも見つからないだろう。*3

そして、Dr. Ernest Sternglass, Jay Gould, Joe Mangano, Arnie Gundersen, Dr. Steven Wing (http://nukefree.org/tmia-bloomberg-dr-ed-lyman-developments-fukushima 英語)他の研究により、運転中の原子炉付近の住民における乳幼児死亡率は、原子炉の運転停止と共に急激に降下することが、繰り返し指摘されている。


1979年3月28日、まさに32年前の今日、スリーマイル島原発の経営者たちは、メルトダウンも、深刻な放射性物質の放出もない、避難の必要はない、と言った。

すべて嘘だった。


こんにちに至るまで、どれだけの放射能が放出され、どこへ行き、誰が死んだのか誰にも分からない。

スリーマイル島の経営者たちは、半径16km以内に済んでいる人にとって胸部レントゲンを1回撮ったくらいの放出量だ、という広告をうった。

だが、その中には妊婦も含まれていた。

その直後、スリーマイル島の近くの町ハリスバーグ【訳注:原発から16kmほど】で乳幼児死亡率が急激に上昇し、ペンシルバニア州中部の住民2400家庭余りが健康被害について訴訟をおこした。

私が1980年にこれらの人々のうち数十人に聞取り調査をした結果では、ガン、白血病、出産異常、死産、不妊、奇形、裂傷、抜け毛、金属味などさまざまな症状が現れていた。
(http://www.loran-history.info/health/Killing_Our_Own.pdf 英語)

家畜や野生動物の死や突然変異率もペンシルバニア州農業局とボルティモア・ニューズ・アメリカンの調査員チームによって詳細に記録されている。


1986年にチェルノブイリで原発の爆発事故があってから10日後にカリフォルニアまで放射性物質が到達したときも、「健康への危険性はない」と言われた。しかし、レイエズ岬国立海岸では、鳥の出生が1970年代の詳細な調査結果よりも60%減少していた。

放射能を帯びた雲は、その後アメリカ合衆国を東へ横断し、ニューイングランドで牛乳に含まれる放射線量の増加が認められた。同じことがヨーロッパでも起こっていた。

(チェルノブイリ原発事故について中略)

福島の放射性物質は空気や水に流れ出している。すでにロサンジェルスやサクラメントで観測され、北回りで東の方へ流れて行った。スウェーデンでも検知されているので、ヨーロッパも横断したということだ。

放射線は一度の噴射で飛び出したものではなく、じわじわと流れ続け、いずれは津波のように押し寄せるかもしれない。

福島はまだ最悪の状態に達していないが、これまでに放出された放射性物質の合計はすでにチェルノブイリを超えている。

(オバマ大統領の発言等について省略)

放射性ヨウ素の吸収をさまたげ、甲状腺を守るとされているヨウ化カリウム(KI)については聞いたことがあると思う。

KIは、人によっては副作用の可能性があるので、服用のタイミングが肝心である。少なくとも我々は、放射性降下物がいつやってくるのかを知る必要がある。

政府は国で管理しているKIを国民に支給していない。それどころか使い方のガイダンスもない。

最低でも、アメリカの国土を放射能を帯びた雲が横切る様子が分かる、信頼のおけるリアルタイムな地図が必要だ。そして、必要であればアメリカ国民全員にマスクとKIの錠剤を使い方と共に配るべきである。

なにより、国家の指導者各位には、国民の健康を最重要事項とし、最初に守っていただきたい。

出産可能な年齢の国民、これから産まれて来る赤ちゃん、我々の幼子たち、高齢者など、特に放射性物質に対して脆弱な者たちこそ手厚い保護を受けるべきである。

(以下は繰り返しと批判のため省略)


【訳者より参考】
*1&2 放射線被曝と先天異常

*1&3 低線量被曝の危険度(原子力安全研究グループ)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/kid/radiation/rel-risk.htm

*1〜3 放射線医学総合研究所
http://www.nirs.go.jp/index.shtml



benniey at 17:01│Comments(0)TrackBack(0) ボランティア活動 

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